汚泥(グリスト)処理方法について

 

 

 

産業廃棄物処理法で定められている一つに「汚泥」があります。
汚泥は、規則に従って正しく処理をしなければいけないことを皆様ご存じでしょうか?
産業廃棄物の扱いについては、さまざまな法律で規定が定められています。

今回は、汚泥(グリスト)の処理方法・清掃方法をご紹介致します。!

汚泥とは?

 

まずは、汚泥について説明させて頂きます。

事業活動に伴って発生した汚泥は、産業廃棄物法で産業廃棄物と分類されます。
(一定の条件(重金属など一定濃度以上含む等)を満たすものは、特別管理産業廃棄物になる場合もあります。)

汚泥は大きく分けて2種類有ります。


●有機汚泥
下水処理場や食品工場などで有機汚濁された物を排水する施設や設備で主に発生
・活性汚泥法による処理後の汚泥
・パルプ廃液から生ずる汚泥
・ビルピット汚でい(し尿を含む物を除く) など

●無機汚泥
土木工事現場や金属工場等の砂や金属成分等を多く含む物を排水し処理する施設・設備で主に発生
・赤泥
・けい藻土かす
・廃白土
・浄水場の沈殿池より生ずる汚泥  など

 

グリストラップ汚泥

 

有機汚泥に該当するグリストラップ汚泥についてご案内致します。

グリストラップとは「グリース=Grease 油」「トラップ=Trap 止める・罠」がかけ合わせられている言葉であり、
「グリーストラップ」・「オイルトラップ」・「油脂分離槽」・「グリース咀集器」など様々な別名がございますが業務用の厨房に設置されている油脂分離阻集器のことです。

飲食店やレストランなど厨房から排出される水の中には、野菜くず・油脂・残飯などが混ざっており排水溝や配水管の詰りを防ぐためだけではなく、下水道に直接流れるのを防ぐために設置が義務づけられております。(建設省告示第1597号)

 

次にグリストラップの構造について説明させて頂きます。
グリストラップは一般的に3つの槽に分れております。

 

 

●第一槽
バスケットで排水中の野菜くずや残飯、生ゴミなどの大きなゴミや固体物を受け止めます。

●第二槽
水と油脂を分離させます。(油脂は水面に浮く性質を利用し分離させます)
残ったゴミは汚泥として沈殿します

●第三槽
油脂や沈殿物が少なくなった排水を、トラップ管を通って下水道に流れていきます

 

3つの槽でフィルターの機能をし、キレイな状態で下水道に排水をするため業務用厨房には欠かせない装置ですが、放置してしまうと様々な問題が発生してしまいます・・。

 

グリストラップ放置による問題点

 

放置してしまうとことで起こる問題点についてお話しさせて頂きます。

①悪臭の発生
様々なゴミが混ざり腐敗し雑菌が繁殖してしまい、悪臭を放つようになります。厨房だけでは無く、店内に臭いが広がってしまう場合もあります。

②害虫の発生
生ゴミや油脂を養分としてハエやゴキブリなどの害虫やネズミが発生します。
衛生的に問題があることはもちろん、1度発生してしまうと完全にいなくなるまでかなりの時間と駆除の為の費用が発生してしまいます。

③配管のつまり
沈殿物や油脂が溜まることにより配水管の中に油脂などの塊ができ、排水できずに逆流を起こす可能性があります。

④下水道などに汚れた排水が流れ出てしまう
汚れた排水が流れ環境汚染になります。水質汚濁防止法や下水道法の厳守を強化しており、あまりに対策がされていなく酷い場合、損害賠償や営業停止を求められることもあります。

⑤業者による清掃費用の発生
汚れや配管詰りがひどく、自身では対応出来なくなり業者に依頼することになります。
綺麗な状態になりますが、高額な費用が発生し余計なコストがかかってしまいます。

 

環境省より飲食業向けのマニュアルも出されておりますのでこちらもご覧下さい。

飲食業の方のための『臭気対策マニュアル』~地域で愛されるための悪臭対策の事例集~

このような問題が起こってしまうことのないよう、適切な清掃が必要となっていきます。

 

清掃・廃棄方法

 

●第一槽ゴミ処理方法
バスケットのゴミが溜まってしまうと第二槽に流れなくなってしまうため、基本的には毎日捨てましょう。
※油脂が溶けやすくなるため、お湯でバスケットのゴミを洗い流してください。
※バスケットのゴミは一般ゴミとして排出できます。

●第二槽・第三槽ゴミ処理方法
収集業者によっては、油脂分を専用容器などに入れておき回収してくれる業者さんもいますが
グリストラップの油脂はそのまま捨てることは出来ません。
また、置いておくスペースや臭いの問題が出てきます。

※産業廃棄物処理法により「産業廃棄物」に分類され、一般ゴミとしては捨てることが出来ません。
※産業廃棄物収集運搬(汚泥処理)の許可を持った業者に収集を依頼する必要があります。

 

良くある違反の例として、産業廃棄物ではなく一般ゴミと一緒に捨ててしまうことです。
排出した事業者はもちろん、収集業者も違反となってしまいます。
「知らなかった」では済まされませんので注意しましょう。

必ず一般ゴミとは別にし、許可を持った収集業者に依頼しましょう!

 


◆お問い合わせ頂く中で・・・◆
昨今、弊社にお問い合わせ頂く中で、バスケットに装着する【グリストラップ用ネット】や、水面に浮かんでいる油脂を吸い取り除去してくれる【油脂吸着シート】などの道具についての質問がございます。
ネットを装着すれば、細かいゴミも取れますしカゴの目詰まりもしにくくなります。シートを利用すればグリストラップに浮かべるだけで油脂や沈殿物を吸着してくれるので、油脂が溜まる心配がなくなります。

◆利用するにあたって収集業者へ確認したところ◆
・作られているものによって廃棄許可が必要
・廃油、廃プラ、汚泥の運搬許可が必要

収集業者まで商品についての周知されておらず、そのものを処分するコスト面を考えると現実的ではなく、製造・販売会社も「廃棄方法は各自治体の指導に準ずる」としており処分方法までは把握していないようです。とても便利な道具ではありますが、使用する前に廃棄方法について各自治体や収集業者への確認が必要です。


 

油脂分解剤(Z.EM.V)のご紹介

 

弊社が今回ご案内させて頂く商品【油脂分解剤(Z.EM.V)】について説明させて頂きます。

Z.EM.V(油分分解剤)1kg

 

 

<使用方法>

①粉末の洗浄剤をお湯で溶かす(100gに対して1Lの割合)
②グリストラップに投入
③攪拌させる※油脂に反応すると発泡し分解が始まります。
④バスケットに溜まったゴミは一般ゴミへ

※洗浄剤が流れてしまうため、投入後30分は水の使用はおやめ下さい
※営業終了後に投入して頂きますと翌日、そのままご使用可能です。

 

 

 

 

*🖕🏻POINT①*簡単・時短

面倒な作業も、誰でも簡単に行えます!

*🖕🏻POINT②*油分解力

グリストラップの油脂を強力分解!配管の詰りまで解消!
グリストラップだけでなく、厨房床・グリスフィルター・ダクトなどの油汚れがこびりついた物も対応可能!

*🖕🏻POINT③*悪臭除去

グリストラップの悪臭も一瞬で消臭!臭い戻りもしません!

*🖕🏻POINT④*コスト削減

清掃業者不要、清掃にかかる時間と人件費を大幅カット!
グリストラップの大きさや、投入の頻度に合わせて洗浄剤の分量を変えられます!

*🖕🏻POINT⑤*安全性の高さ

強力な分解能力がありますが、素手で触っても安全です!
GHS分類区でも安全性の高さが証明されており、毒劇法対象外の成分のため届け出不要
水生環境への有毒性は区分外、安心して排水出来ます

 

~弊社オススメ使用方法~

最初は、清掃状況や汚れ具合により1kg~2kg使用
油脂・沈殿物・石灰化してしまった汚泥など取り除きます
2週間に1回の頻度で、500gを営業終了後に投入 

 

 

まとめ

 

今回は、汚泥(グリスト)を題材とし飲食店様等の業務用厨房機器を設置されている皆さまへご案内をさせて頂きました。

グリストラップは、定期的な掃除が必要な設備ですが「汚い・きつい・危険」の3Kが揃った大変な作業です。
皆さまの負担が少しでも軽減されますよう、お役立頂けましたら幸いです。

他にも店舗様で対策できる商材をご案内しております。
【セルフでできる対策ページ】こちらもぜひご覧下さい。

飲食店の皆さまの廃棄物コストマネジメントのお手伝いもしておりますので、ゴミの処理方法など迷われた場合はお問い合わせ下さい。
その他、衛生管理・設備管理などのお困り事に関して、エコムーバーが皆さまのトータルサポートをさせて頂きます!

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